遠き地を想う

以前から片手棍の修行が遅遅として捗らない、とぼやいていたわけですが、焦ってもなんらいい結果は生まれない、ということに、ようやっと気がついたのでした。
というわけで、今週はあまり大きなことはしていません。

強いて言うならば、同じLSのキムメイムのシーフと僕の白魔道士のLvが並んでいたので、すごく久々に一緒に修練にでかけたり(声かけてくれて感謝です)、月並みにENMの討伐にでかけたり、と地道な活動の積み重ねですね。

ところで、ふと気がつけばサンドリアにも桃色の花が咲き乱れる季節が訪れていたようです。
ひなまつりのほんわかした雰囲気が街を包む中、商売っ気を出して菱餅を露天に並べるモーグリたちを横目に、本国のモグハウスへと戻ると、貿易会社で働く姉から小さな小さな小包が届いていました。
開けてみると、ガラス製の小瓶のなかに色とりどりの小さな、ヘッジホッグボムっぽい形の何かが詰まっています。同封されたカードに曰く、
”コンペイトウという東方の砂糖菓子だそうです。試験的に仕入れたものを、妹へのひなまつりのお祝いにしたい、と言って割引価格で分けてもらったので、妹になったつもりで味わってください。”
なんか後半が聞き捨てならない文面ですが、珍しいものを送ってくれたことには素直に感謝することにして、一粒を口に放り込みながら、姉に礼状を書くべく筆をとりました。

口の中に入れた感触は、見た目ほどトゲトゲしておらず、むしろ丸い角…いや、こぶかな? とにかく突起がつるつるころころと舌の上を滑る感触を面白いと感じました。溶け出してくる甘い味で、疲弊した魔法力の回復にもいい効果がありそうです。

丁度その時、LSではレミネスポピィが青水晶をやっと手に入れたなどとはしゃいでおりました。これからさっそく神々の間を抜けて探検に行ってくる、との事だったので、僕は簡単な祝辞と「壁にはまっているドールには気をつけるんですよ」と一言だけ注意を述べ、また礼状の文面を考える方に思考を戻すのでした。

ふと気づくと、口の中のコンペイトウはつるつる感を失い、味はそのままながらざらっとした礫のような感触に変化していました。そうして、からりと砕け、砂のようになって舌の上へと溶け、消えていきました。それはあたかも、年経た建物が廃墟となり、やがて風化して大地へと還っていくように。

天空の廃墟はいつか力を失って地に墜ちる日が来るのでしょうか。
旧きガルカの都は砂に沈み、今もなお砂に蝕まれ続け、日々朽ちていきます。
しかしこの地は僕たち冒険者と出会うことにより、今に蘇り消え行くことを止めました。
そしてまもなく道が開かれようとしている、遠いエラジア大陸。
かの地でも、長い歴史の中でうち捨てられ、風化していこうとする何かと出会うことができるのでしょうか?

冒険者の時代が続く限り、冒険者が世界中を駆け巡る限り、あっけなく風化して無に還る歴史など、ないに等しいと言い切ることができる。そんな時代に生まれ、今冒険者をやっていることを、僕は誇りに思います。

僕は二粒目のコンペイトウを口に放り込みながら、礼状にこう書き記しました。

”親愛なる姉上へ
    幻想とロマンをありがとうございます。
   次があれば是非僕のことは弟としてご紹介ください。
                               Ishuca
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by Rdms_pride | 2006-03-07 16:28 | よしなしごと


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