過去の名剣

今現在、僕はサンドリアに拠点を置いて活動をしていることが多いのですが、これはつい先日、所用でたまたまジュノに拠点を移していた時のこと。

ウルガラン山脈に出没する雪ウサギのENM討伐に成功したおかげで懐がそこそこ潤っていた僕は、競売で高Lv赤魔道士向けの装備品の取引履歴を眺めて楽しんでいました。そして例のごとく、青天井に上がっていく赤魔道士向け片手剣の価格を見てため息をつくまでが、ジュノに来るたびの恒例行事となっていたのですが、その日だけは違っていたのです。

取扱い品のリストを下へ下へとなぞっていく僕の目に飛び込んできた文字列。

マイティタルワール  [2]

…あれはまだ、僕がマート老の最後の試練を越えてからすぐの頃。
魔法の精度を高め、威力を上げるアクセサリ類の新調を済ませた僕は、続けて新しい片手剣を手に入れるべく、貯金をしながらこの剣が競売にかけられるのを、来る日も来る日も待っていたのです。
ところが、この剣ときたらジュノに留まっていられるときには決まって姿を見せず、ジュノを離れたときに限って誰かの手によって競売にかけられ、知らぬ間に誰かの手に渡っているのでした。
決して活発ではないその取引ごとに、上がっていく剣の取引価格。
いつしか金策も追いつかなくなった当時の僕は、断腸の思いでマイティタルワールを諦め、失意のうちにサンドリア港の露店で見つけた一振りのアネラスを、以後長い間の友としてきました。

とまあ、回想にふけるのも程ほどに、取引履歴を確かめたところ、10件前の履歴で100万がついているのを最後に、いまや80~90万の間を行き来する程度に落ち着いていました。
かつてはあと少しのところで手の届かなかった武器が、今はこんなにも近くに。
迷うことなく、入札申請。少し低めの価格から1万刻みで上げていったのですが、あの日狂おしく求めた剣は、結局90万で、今ようやく僕の腰に提げられることになったのです。

あの頃より世界が広がった今、この剣よりも優れていると思わしき名剣、銘剣は何振りか世界に存在することと思います。ですが、それらを振るって戦いに赴くのは、きっと僕ではない別の誰かの役目なのでしょう。

とりあえずは、週ごとに風曜日がやってくるのが楽しみになりました。
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by Rdms_pride | 2005-11-22 12:31 | よしなしごと


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