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嘘をつかないけだものの舌を抜く

瞼を閉じれば思い起こせるアトルガンの喧騒も、ぼんやりとしたものになりつつある今日この頃。竜騎士とシーフの修練も、ゆっくりではありますが順調に進んでいます。アットワ地溝の崖下から吹き上げる谷風の中でクロスボウを操る感覚も、ようやく思い出せてきたみたいです。

さて、僕はその日も張り切っていきましょう、ということでシーフに着替えながら、パーティ参加希望を出している人の数だとか、ジョブの内訳なんかを眺めていたわけですよ。
そんなときにTellが耳に飛び込んできたなら、すわパーティ参加のお誘いかと思ってぬか喜びしても仕方のないこと。でもね、違ったんです。

「イシュさん、今ヒマ? ヒマだよね? ヒマって言ってw」
ルクさん…どうしたんですかいきなりそんな。まあヒマっちゃヒマですけど」

くだらないお話だったらあとでおいしいものでも奢ってもらおう。そうしよう。

「テミスオーブの封印をユグホトで解くから、倒すの手伝ってw」
「おおう。ジョブは何が足りないんです?」
「赤。サポ黒でお願い、現地で編成しながら待ってるね」
「了解です、しばしお待ちを…」

なんだか面白そうな話が舞い込んできました。くだらない話だったら云々は忘れてくださいゴメンナサイ。そんなわけで着込んだばかりのシーフ用装備をばさばさと脱ぎながら、久しぶりに赤魔道士に着替える僕なのでした。
ついでに"ユグホト"で"テミスオーブ"…二つの言葉から導きだされた、相対することになるであろう相手についての情報をなんとか記憶の奥深くから引っ張り出す努力をしてみます。

誰が呼んだか、その名はチルェヴニク。「戦慄の角」なる二つ名を持つベヒーモス族のNMで、かすっただけでスタンさせられる雷の魔力をまとった爪と、いまわの際に繰り出す無詠唱のメテオが脅威…という事くらいしか残念ながら思い出せず。
まあ、詳細はルクさんから聞けるかな、というわけでエラント一式に礼服姿で今度は白魔道士にチェンジ。ザルカバードのOP経由でサンドリアへ到着、再び赤魔道士に戻り、ゲルスバ野営陣を目指してモグハウスを飛び出しました。

で、到着。ホルレーの岩峰に穿たれた魔方陣のある洞窟内、あの狭い空間にこれでもかと人がつまってる光景を見て、ちょっと人酔いしかけたところで今回の主役だというルクさんを発見。
早速パーティに誘ってもらうと、確かにこの場にいる人のほとんどが加入しているであろうアライアンスの情報がずらり、と並びます。黒魔道士の人数が凄く多い。中には見知った顔もいまして、ささやかに再会を喜んだり。ところでちょっと各パーティに抜けがあるような…?

ルクさん、人数足りなくないですか」
「ん、あとゴマさんとチャココさんと、シヤラーラさんも呼んだ。今向かってるとこ~」
「なんだ…さっきシヤさんはジュノで見かけたから、知ってたら一緒に来たのに」
「まあ、しょうがないよw ゆっくり待っててw」

ということで、談笑しながらおとなしく待つことに。僕なりに急いできたつもりだったのですが…まあ、心の準備をする時間が多く取れるのは安心です。テンパって下手踏んだらえらいことですからね。
余談ですが三人とも、よく見知ったジョブとはまったく別のジョブで現れたので驚きました。特にチャココさん、まさかナイトのLvが74になっててあまつさえメインランナー(例によってマラソン作戦でした)とは…w
僕がのんびりしている間に、みんなはどんどん先を歩いていくのだなぁと、いまさらながらちょっと思い知らされるのでした。

そんなこんなで各種強化魔法の展開を済ませて、いざオーブを解封。
戦闘自体はしっかりとした事前の作戦確認と、強力な布陣のおかげでほとんど被害も無く(連携担当の前衛さんがヒャッホイしすぎて振り向きざまにぶっとばされてましたが…)順調に相手を追い詰めていきました。
普通のWSは走り続けることによって不発させ、メテオの詠唱を確認したら合図を出して、蜘蛛の子を散らすように標的の周りから逃げ出す様はなかなか面白かったです。
まぁその間僕はなにやってたかというと、風杖と光杖を持ち替えながら、メテオに巻き込まれた人の回復に追われてたわけですが。
マラソン戦法の要であるグラビデはまず最初の人がかけて、レジストされたら二人目、三人目…と三段構えという事になってたのですが、最初の人がなかなか腕のいい人で僕にあまり出番が回ってこなかったのです。たまに出番が来たときはしっかり入れましたけどね、一度遠すぎて詠唱に入れなかったときは焦りました…敵の攻撃範囲にうかつに踏み込まず、なおかつこちらからは適切に働きかけることができる立ち位置。なかなか難しいもんです。
常日頃からこうしたNMと接してる人は、こういうのも上手いんでしょうね。僕にはまだまだ精進が必要みたいです。

さて、雨のように浴びせかけられる精霊魔法に、チルェヴニクがいよいよ膝をつくかと思われたその時。魔力を帯びた不気味な唸り声が聞こえたかどうかと思ったその瞬間でした。
激しい熱と衝撃に意識が完全に途切れ、次に見えたのは、累々と倒れ伏すアライアンスのメンバー達と、その真ん中でうずくまり、動きを完全に止めた巨獣の姿。おそらく一瞬の出来事ではあったのだけれど、かろうじて頭を動かして見ることが出来たその光景には、もう笑いがこみ上げてくるばかり。
パーティ通信で歓声があがり、周囲で蘇生の加護が働く気配。
僕もふらつく体に鞭打って、坂道を駆け上がると、そこにはちんまりとした宝箱が。

「勝てましたね~…」
「いや、この面子なら勝てると思ってたよ?w」

残念ながら戦利品の中にはお目当てのブツはなく、その他の戦利品もちょっと見積もりが振るわない様子で、手伝いのみんなにはあまりたいした報酬出せないかも~…とルクさんはぼやいてましたが、僕としては面白い戦いを経験させてもらったのでそういう話は辞退しておきました。
本人もみんなに使ってもらうべくリレイズゴルゲットやら蘇生の髪飾りやら、食事まで準備してたみたいですし、戦術の要になった人に渡せばよろしい、って事で。

こういうアライアンス戦の主催って、ツアーの主催とはまた別の形でエネルギーが必要だよなぁ…等と思いながら、僕はホルレーの岩峰を後にしました。
そのうちウィルムやら、アダマンタス族のえーとなんだっけ…とにかく、そいつらにも挑む日が来るのですかね? 赤と白だけが僕に出来ること、また声がかかるとは限りませんが、せめて足を引っ張ることはないように研究でもしておきますかね。
by Rdms_pride | 2006-11-13 14:02 | たまには冒険者っぽく


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