魂のありか

白く丸い銘盤に、願いをかける。
母親の胎のなかにいる、生まれる前のこどもに子守唄を聞かせるように。
言葉はなく、ただ意志だけをもってそれと相対すること、四日と11時間強。

僕に弟ができました^^


…いやすいません、退かないでいただきたい。
まあ自分の魂を分かち与えて操る、使い魔のようなものだと思っていただければ近いかなぁとは思うのですが、僕の無意識下の願いを感じ取ったのかも知れないその子は、なんというか、その…。
うん、姿かたちだけは、僕に弟がいたらきっとこんなんだろうなぁ、というようなものとして、この地に顕現することとなったのです。
どうせなら可愛らしいヒュームの娘さんにでもなってもらえれば…と思わないでもなかったのですが、結果は結果として受け入れることにしました。

さて何から教えていったらいいものか…と思い頭を悩ませたのも束の間、魂を分かつ、というだけあって僕が持つ知識の大半も共有できている様子。
当初の予定よりも大分早く、来歴なんかをでっち上げて冒険者登録を済ませ、ワックスソード+1を片手にロンフォールの森へと飛び出していく"彼"を見送ったのですが…なんというか、すんごく眠くなるんですよ。"彼"が活動していると。
危なげなく戦っている"彼"に一安心して、サンドリアを離れアトルガンに戻ってもなお、です。
むしろ離れているときのほうがきつい?
お陰で蛇王広場やアルザビの物見台で船漕いでる僕を多くの道行く人に目撃されていたかと思うと、あぁ恥ずかしい…。
もはや諦めて、"彼"を解放するときは半ば眠っていることが殆どなのですが、世の中二つと言わず三つにも魂を分かちながら、強敵との戦いまでこなす御仁もいるというわけで、僕はまだまだ修行が足りませんね。

命そのものではなく、触れる幻だと理解していても、「知識だけでなく、ふれてみて初めて理解できることも多い」と語る"彼"を夢に見ていると、慈しみながらまっすぐに育てていかなければ、といった責任めいた感情も湧いてこようというものです。
さしあたってはこれらを操ることについての先達でもある、キムメイムにでも話を聞いてみるとしますかね。くれぐれもあのカザムの詐欺師のようにだけはするまい、です。


ところで、魂を分かつという話をしたためていて思い出したのですが、一時は裁定者により駆逐されかけていた禁術使い共が、またあからさまかつ非常に嫌らしいやり方で巻き返しを図ってきているようですね。
奴らがやっていること自体も大いに問題ですが、そのために取っている手段の方が、僕からすれば吐き気がします。
冒険者になりたての若い子を拐かして心を抜き、あるいは手練の冒険者をもその欲によって魂を縛る。
銘盤より顕現させたものに、魂でさえない、何かおぞましいものを込めて使役する。
そうしてこの地で得た手駒の全てを、何に使っているかと言えば…すでに多くの冒険者が知るところとなっています、ね。
最近では直接刃を向け合うことを禁じられた冒険者側も、バタリアにいつからか設置されたモンスター召喚のトラップを逆利用して、禁術使い側にけしかけるとか混沌とした様相が続いているそうで…。
嘆かわしいことです。

世界のありようの外側にいる存在を仕留めることは、根本的には不可能。
善後策として、裁定者達はこちら側での端末にされてしまった人を捕縛していくほかないわけですが…「普通の人を決して巻き込んではならない」という理念に縛られてその活動はたどたどしく、あまりと言えばあまりな後手ぶりは見ていて歯がゆいものがあります。
その癖目の前であからさまな取締り対象の行為が行われていれば、その動機にかかわらず取り締まらなければならないというジレンマも。
挙句の果てに、裏でつながってるとか弱みを握られてるとか不名誉はなはだしい噂が流れてしまう始末ですよ。

己の枷にしかならない理念なら、いっそ捨ててしまえばいいのに。
裁定者たる彼らにはそうできる権限があり、必要さえあれば疑わしき全てを抹殺する権利も、本来ならば行使できるはずなのだから。
ここまで騒ぎになってもなお、奴らと同じように振舞おうとするならば、そいつはもはや自己責任って奴だと、僕は思います。
もうこれ以上、汚さなくてもいい手を汚して、獄に繋がれねばならない人が増えないように。


願わくば魂に自由と安寧を、器には正しき願いと心を。
人よ、みな過たず己が主たれ、女神よ、我らにこの悲しみを耐える術を授けたまえ。
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by Rdms_pride | 2007-01-30 01:02 | よしなしごと


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