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虚ろの残滓ってフカフカしてませんか

高い高い塔の頂上、炸裂した魔力が荒れ狂う場から飛空挺で逃れ、港町へと無事戻ってきたところで、僕は本をゆっくりと閉じました。その場を満たしていた潮風と船着き場の喧噪は幻のように消え失せ、僕は自分が今いる場所が、まごうことなきサンドリアのモグハウスであるとようやく思い出すのでした。

そうして久し振りにLSを身につけた所で、なにやらはつらつとした声が響いてきました。

「よーし、それでは突入してきます! 今度は勝つぞー!」
「がんばれ〜^^」

何をしているのやら、と思いながらメンバーの居場所をざっと確認してみますと、リファ君の彼女エシャ・カリラフと、最近シーフで空蝉弐が使えるようになったキムメイムが、ホラの塔にいる様子。
今度は、ってことはいっぺん負けたのですか…と思いながらも、余計なことは言わぬが花というわけで、僕もまあ、月並みな励ましを口にするだけにその場は留めておきました。

それからしばらく…金庫で氷の塊とともに寝かせていた塩と蜂蜜漬けのコカ肉を取り出してふにふにと様子を確かめていたところで、LSからは涙声。くやしいけれど、キムさん共々持ち込んだ薬品を使い果たしてしまったので今回は撤退するとの事で、僕としてはあまり人様の彼女に優しくするのはよろしくないと考えつつも、ちょっと助け船を出すことに。

「今回の編成はどうだったんですか?」
「ん〜…戦戦忍黒白白でした」
「あまりはっきり言ったら傷付くかもですが…パンチ不足でしたね。」
「あと毒薬飲み忘れて寝かされたりしました(つД`)」
「むぅ…もしあれだったら、召喚士でお供しましょうか。アニマはないですけど、なんなら今からでもいいですし」
「じゃ行きましょう! 薬品買ってもう一度シャウトします! リベンジするぞーヽ( `Д´)ノ」

なんなら今すぐ、というのは半ば冗談だったのですが、その漲るやる気にはこちらも全力で応えねばなりませんね。
ということで、必要と思われる薬品やジュースなどを鞄に詰め込みながら、北サンドリアの装備品預かり屋さんまで種族装備を引き取りに行ったりしつつ、プロミヴォンについて思い出してみました。

ラテーヌ・コンシュタット・タロンギの三カ所に位置するテレポ岩。白魔法テレポの要たるゲートクリスタルが砕け散る事件に時を同じくして、存在を確認されたふしぎ空間。その奥地はどういうわけだかタブナジア地方と繋がっているとまことしやかに囁かれたり、奥地に潜む何かと接することで、バルクルムとクフィムに発生している何か黒い靄(識者は虚ろなる闇とか呼んでいますね)を通じて、何処かへと空間を渡れるようになると言われていたり。
近頃は非公式にジュノ-タブナジア間の飛空挺が就航しているらしいですが、よっぽどの事がないと乗れないでしょうし通常営業の飛空挺とは別パスだとかいう噂も聞きますんで、まあ、その、やっぱり虚ろなる闇を通れた方が何かと不都合は少ないのでしょう。
で、僕も随分昔にプロミヴォンは踏破しましたし、同じように闇のゲートを使えるようになりたいって人を何度か手伝ったりもしましたので、そこに潜む敵がどれほど危険なのかは分かっているつもりでいました。…あくまで「つもり」に過ぎなかったわけですが。

程なくしてメンバーが集まり、注意事項を確認しながらラテーヌへと飛びました。編成は戦戦忍白黒召。
僕自身は久々だけど、敵さん方の動きによーく注意しながら、奥地を目指すだけならそれほど時間はかかるまい…と考えていたのですが、よーく話を聞くと、全員がまだ一カ所も踏破していないとの事で、色々なトラブルを越え、結構な時間をかけて、ようやっと最深部・ホラの塔へと辿り着いたのでした。
何回か戦闘不能になりながらも、よく諦めなかったものです…。

最深部の敵さんに挑む前に、アニマを持ってる人はいますか、と改めて確認をさせてもらったところ、白さんが「驚と迷あります」との事で、全体で2個。意志も感情も持たず、ただ本能らしきものと共にそこに「在るだけ」のエンプティ族へ、強い感情を蘇らせることで行動を阻害する強力なアイテムですが、それ以上にホラの奥地を守る敵は凶悪な能力とWSを所持しています。

「4割までは我慢して、そこから合図したらアニマを使ってこちらも全力で。暗闇はブライナを回せない可能性も高いので目薬お願いしますね」

このときに、僕は4割の意味とアニマの重要さを、もう少しみっちりと解説しておくべきだったのかも知れません。

結論から書いておきますと、完膚無きまでに敗北しました。
中盤から敵の標的が後衛に向きがちになり、その上空蝉が切れた隙を縫ってのダブルアタックで忍者さんが戦闘不能に陥って、我慢できなくなった白さんが迷のアニマを使ってしまったのです。
そういう局面で使って欲しいのは驚か脅(今回はありませんでしたが)だということを、そう言えば説明しなかったっけ…と思いながらも、後を追うように追い込みの合図。この時点で敵の体力はまだ4割に達していなかったのですが、思えば慌てて追い込みに入るよりも、淡々と3.5割くらいまで削るといったようにアドリブを効かせた方がよかったのかも知れません。
ともかく乱舞するWSとアストラルフロウによる履行…しかし削りきることができなかった上にアニマの効力が切れ、三手同化でぎゅんぎゅん体力を回復されたり、二発目の履行をシャドウスプレッドで阻止されたり(ついでに前衛さんも寝ちゃいましたね)で、なんとか足掻いてみたものの返り討ちにされてしまったのでした…。

その日は再び挑戦する余力も今度こそなかったのでお開きになりましたが、僕はエシャさんに提案してみました。

「どうせどこもまだ踏破できていないなら、デムから回ったらどうですか」
「デムの方がホラより弱いんですか?」
「僕の見立てでは…ホラ>メア>>>デムくらいの差があるかと」
「ホラって、一番難しかったんですねw」
「とりあえず今日の反省が生きていれば、デム踏破は遠足みたいなもんですよw」

そうしてその言葉通りその二日後に、集めたアニマを駆使して、かなりあっさりとプロミヴォン・デムを踏破してきました。ホラのエンプティが手厳しすぎるのか、こちらがちょっと優しすぎるのかは意見が分かれる所でしょうが、現世とは違う世界の基本を身につけるには丁度良い所なのかも、とデムの塔を後にしながら考えたり。

なんにせよ、あと2箇所。
あまり手出し口出しするのは良い事じゃないかも知れませんが、どうにか無事に踏破できる事を願って止みません。
一連の戦いで、僕自身にも反省すべき点が多く見えたので、次に手伝いに駆り出されることがあれば、立場に恥じない立ち回りをしたいものです。


追記:ウィスティアさん、わざわざ召喚士に着替えての助力感謝です。
ENMの件は残念でしたね。次があればこちらからも手伝わせてください。
ギュスターヴにもよろしく。
by Rdms_pride | 2006-04-06 22:37 | たまには冒険者っぽく


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